繁殖を卒業したスコティッシュフォールドの母猫ユキ。現在はキャットランドでのんびり暮らしている。

ネコのごはんについて

はじめに

キャットフードって、種類が多すぎて迷いますよね。

このページでは、「何を選べばいいか」ではなく、「どう考えて選ぶか」を、うちの猫たちとの実体験を交えて書いています。

フリスキーで育った子の話、食べてくれなくて焦った子猫の話、安いフードで失敗した話――いろんな出来事がありました。

今うちで与えているごはんにも、それなりの理由があります。

生まれたての子猫たち

現在のフード

現在、うちでは「ヒルズ サイエンス・ダイエット(マグロ味)」を基本としていますが、これはあくまで一例です。

「サイエンス・ダイエット」シリーズには、キトン(子猫用)、アダルト、シニア、室内猫向け(毛玉・体重ケアなど)といった、年齢や体質、生活環境に合わせた種類があります。

うちでは“マグロ味”を使っていますが、選ぶときは自分の猫の年齢や生活スタイルに合わせるのがポイントです。

「総合栄養食」と記載されていることが必須条件です。

ごはん中の猫の口元

安いフードで失敗した話

最近では「総合栄養食」と書かれていても、極端に安価なキャットフードが増えています。しかし、そうした製品の中には、尿路結石などのトラブルをはじめ、さまざまな健康リスクが高まるものもあり、栄養バランスや品質の面でも不安が残ります。

「安いから」という理由で選んだ結果、のちのちの病気や治療費でかえって高くつくこともあります。だからこそ、フード選びは最初が肝心です。

実は私も、昔フード代を少し節約しようとして、安価なキャットフードに切り替えた時期がありました。パッケージにはしっかり「総合栄養食」と書かれていたので、「まぁ大丈夫だろう」と思っていたんです。

でもその結果、半年〜1年ほど経った頃に、男の子の猫が尿路結石に。尿が出づらくなり、トイレで何度も踏ん張る様子に気づいて病院へ。尿には血がにじんでいて、まさに「詰まっていた」状態でした。

獣医さんから勧められたのが、ロイヤルカナンの療法食(医療用フード)。これがまた、正直かなり高い。でも「治すにはこれしかない」と半年ほどしっかり与えました。おかげで無事に回復し、ようやく元のサイエンスダイエットに戻すことができました。

母猫と寄り添う子猫。食べない時期にも安心できる時間が大切。

子猫が食べないとき

環境が変わると、ごはんを全く口にしない子猫も普通にいます。そのため、ウェットフードは用意しておくのがおすすめです。

もちろん、ペットショップやブリーダーなどから迎える際には、「これを食べていた」というフードを事前に教えてもらえたり、併設のショップでそのまま購入できることが多いです。その場合は、まずは“慣れたフードを、指定された方法で与える”のが基本です。

でも、それでも食べてくれない子はいます。そんなときに、匂いが強くて食感のやわらかいウェットフードがあると助かります。ウェットは、子猫にとって「食べやすい入口」になってくれる存在です。

さらに、子猫用ミルクも一緒に用意しておくとより安心。最初の1日2日は、“何かしら口にしてもらう”ことが最優先。そこから少しずつ慣らしていきましょう。

食欲が落ちた子猫のアップ写真。離乳期の子猫がごはんを食べず、元気がない様子を映したスコティッシュフォールドのレッド系個体。

「食べてくれた…」あの時、本当に救われた話

昔、男の子と女の子を生後42日くらいで迎えたことがありました。その子たちはとにかく食いつきが悪くて、「これはやばい…」と本気で焦ったのがお迎え2日目くらい。

どんなフードを出しても見向きもしない。そこで病院の先生に相談して、勧められたのがヒルズの高栄養療法食(a/d)。昔は粉末タイプで、今でいう“チュールっぽい”ジェル状になったもの。

それを差し出すと、ぺろっと舐めてくれた。本当に救われた瞬間でした。その後、ふやかしたごはんも少しずつ食べるようになってくれて、胸をなでおろしたのを今でも覚えています。

ごはんを食べず弱っていた子猫にヒルズの高栄養療法食を与えたエピソードの一場面。離乳初期で何も食べない時期のスコティッシュフォールドの兄弟。回復のきっかけとなる“最初の一口”が心に残る瞬間。

ふやかし vs そのまま

子猫のごはんについて、よく話題にあがるのが「ドライフードをふやかすかどうか」。うちでは基本的にふやかさずにそのまま与えています。

理由は、ふやかすと水分で満腹になりやすく、本来必要な摂取量に届かないリスクがあるから。ただし、迎えた先でふやかしを勧められていたなら、まずはそちらに従い、徐々にカリカリへ移行するのが理想的です。

スコティッシュフォールドの成猫シチサン。ブラック&ホワイトの男の子で、トリプルフォールド。食事スタイルの変化を見守る重要な存在。

体の成長とごはん

最近は「小さいこと」が良しとされる風潮もありますが、私はむしろ骨太で健康的な体を目指すべきだと考えています。体がしっかり育つと、将来的に病気にも強くなりやすく、飼い主としても安心。

「育っている実感」「育てている幸せ」は、何にも代えがたいものです。

穴からこちらを覗くスコティッシュフォールドの子猫。体の成長と食事に関心を持ち始めた時期の様子。隠れがちでもしっかり育つ離乳期の個性。

昔のごはん事情

昔は“おいしそう”を基準にフードを選んでいた時期もありました。男の子には、フリスキー(当時は総合栄養食ではなかった)をずっと与えていました。

給料日には「今日はちょっと豪華に」と、いろんなごはんを買って帰ったのも覚えています。それでも不思議と、その子は元気に過ごしていました。

ただ、それは“たまたま体質的に平気だった”だけかもしれません。だから今は、総合栄養食の明記された信頼できるフードを選ぶようにしています。

昔のキャットフードで育ったスコティッシュフォールドの子猫が元気にジャンプする様子。おやつや缶詰を交えた食生活でも健康に育った時代の記録。

補助的に使ったごはん

※一部はAmazonなどの一般通販では取り扱いが制限されており、動物病院経由での購入が必要な場合があります。

離乳期の子猫たちがフードを夢中で食べる様子。猫の食育における大切な時期。

猫のごはん話

「うちの猫はこんなごはんが好き!」「食べないときはこんな工夫をしてる!」など、
あなたの猫とのごはんエピソードをぜひ教えてください。

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