繁殖を卒業したスコティッシュフォールドの母猫ユキ。現在はキャットランドでのんびり暮らしている。

猫の出産準備:お産前に整えておくこと

出産日数の目安

猫の妊娠期間はおおよそ65日です。うちでも64~66日ごろが多く、早ければ62日、遅くても70日程度でした。

出産の兆候

出産が近づくと、いつもと違うトーンで不安そうに鳴きます。甘える声とは違い、必要以上に落ち着かない様子で鳴き、「今日中に産むかもしれない」という目安になります。これは「1~2時間以内に産む」というほどの急ぎではなく、半日~1日くらいのイメージです。

事前のレントゲン検査

出産予定の3日ほど前までにレントゲン検査を受け、生まれる頭数を事前に把握しておくことで、出産時に異常があった場合や生まれた頭数が合わない場合にも、すぐに気づいて対応できるようになります。ただし「5匹と言われたけど6匹生まれた」ということもありました。日数がわからない場合でも、病院で子宮口の状態などからある程度の出産時期を判断してもらえます。しかし近年のレントゲンはかなり正確になっているそうです。

出産しやすい時間帯

真昼間に生まれたことはほとんどありません。潮の満ち引きが関係するとも言われますが、私はあまり実感していません。

出産場所の準備

母猫は出産直前に落ち着ける場所を探しますが、冷蔵庫の下やテレビ台の裏など、危険な場所に潜り込もうとすることもあります。どんなにこちらがきれいで快適な産場を用意しても、母猫が使ってくれるとは限りません。

そのため、出産5日以上前から横広のケージを用意しておき、あらかじめ慣れさせておくことが大切です。うちでは縦長のケージを2つ横に連結し、フラットな状態にしています。産場、トイレ、食事スペースをまとめておきます。夜間だけでもケージ内で過ごさせて慣れさせるのがおすすめです。

出産間近で落ち着きがなくなったら、早めにそのケージ内に入れて高い場所での出産を防ぎます。実際に高いところで産んでしまい、落ちそうになったこともありました。

産場(出産スペース)の作り方

ダンボールで作る簡単な産場

産場にはダンボールを使っています。出産後はかなり汚れるため、うちでは基本的に早めに交換していますが、母猫が不安そうにしたり、警戒して子猫を守ろうとする場合は、無理に交換せず、落ち着くまで待ちましょう。(交換方法やタイミングは別ページで詳しく解説予定)

ケージ内のスペースに合わせ、宅配サイズ120(高さ35cm・幅36cm・長さ48cm)のダンボールを寝かせて使用しています。入り口側は折り込んで高さ7cmほどにし、子猫やソフトアンカが外に出ない工夫をし、他の3面も内側に折り込みます。それでも子猫が母猫にくっついて外に出てしまうこともあるため、完璧ではありません。ダンボールのサイズや作り方は、母猫の大きさやケージのサイズに合わせて調整してください。

ソフトアンカによる温度管理

ダンボールの中には、消費電力十数ワットのソフトアンカをビニールで汚れないように設置し、フェイスタオルとバスタオルで包んで温度調整しています。さらにペットシーツをタオルとバスタオルの間に仕込むこともあります。これにより、直接触れても低温やけどしにくく、暖かい場所・暖かくない場所の差もできるので、赤ちゃん猫が過ごしやすくなります。

ダンボールとソフトアンカとの間に隙間ができる場合は、もう1枚バスタオルを敷いて埋めると、子猫が落ち込まず安全です。

トイレ・食事スペース

トイレはユニ・チャームの子猫から成猫5kgまで対応の小型システムトイレを使用しています。食事は床から5cmほど浮かせたケージ取り付けタイプのごはん入れと水受けを置いています。

その他準備しておきたいもの

ケージの設置場所について

うちの場合はブリーダーなので、普段から女の子(母猫)だけで過ごしている「女の子部屋」にお産の時期だけケージを設置しています。

一般のご家庭で考える場合、